【大会レポート2日目】2017年10月14日
一年に一度の触れ合いは、大切な思い出に
朝からどんよりとした雲が立ち込めている2日目。雨が降っていないぶん、昨日よりは心穏やかに走ることができそうだ。出発は朝7時の予定だが、6時前から多くのエントラントたちがエンジンをかけて、車と対話をするように調子を確かめていた。
新潟県の湯沢町から長野県の軽井沢町まで約330kmを走る2日目のルートには、温泉街のスタンプポイントや商店街の競技ポイントなどが用意され、地元の人たちとすぐそばで触れ合うことができた。毎年この時期にクラシックカーがやってくることを心待ちにしてくれている人も、たまたま通りかかって目にした人も、車が到着するとあたたかい声援を送ってくれる。一年に一度の触れ合いを、エントラントもとても楽しみにしていて、スタンプポイントで毎年いただくお土産や、ちょっとした会話も、その年の大切な思い出として残されていく。
この日は土曜日ということもあり、子供たちの姿もあちこちに多く見られた。フラッグを大きく振って応援したり、エントラントとハイタッチをしたり、目を輝かせながら車を見つめていた。子供たちにとっても、その瞳に映るエントラントの姿やエンジンの音、ガソリンの匂いは、きっと忘れられない記憶となるだろう。
心配した天気は途中晴れ間ものぞき、なんとか持ちこたえてくれた。1日目は11ものPC競技が中止となったため、みな2日目の競技には気合が入っていた。高田本町商店街で行われた結果公開形式のPC競技では、設定タイムと誤差なしのフラットタイムを叩き出したチームがなんと3組も。1/100秒単位で計測されるPC競技で、フラットタイムを出すことはとても難しい。車の状態はもちろんのこと、その日の天気や気温など様々なことが影響するのだが、ドライバーとコ・ドライバーが息を合わせ集中し、いかに一体となれるかが鍵となる。親子や夫婦、兄弟や姉妹、または他人同士でチームを組んでいるエントラントも、お互いを信頼し合わなければいい結果を出すことはできない。それぞれが掲げた目標に向かって、大人たちが真剣に、熱い戦いを繰り広げている。
3日目は、長野県の軽井沢町から神奈川県の箱根町までのルート、約320kmを走る予定だ。またひとつ、次の街での思い出が増えていく。
(文&写真:岩本 美香)
高田公園で上杉おもてなし武将隊に迎えられる ALVIS 3LITER SPECIAL
高田本町商店街で行われた公開PC競技で計測ラインを目視する BUGATTI T35B
渋温泉でスタンプをもらう TRIUMPH TR2
歓迎を受けた渋温泉を出発する MASERATI MISTRAL SPYDER
ザ・プリンス軽井沢でこの日最後のスタンプをもらう BANDINI 750 SPORT